滋賀ペット治療院の山路です。
主に往診でペットの鍼灸治療をしています。
今日は、私の友人のハムスター介護記をご本人の了解を得て書かせていただきます。
去年から飼い始めて1歳数ヶ月のドワーフ・ハムスターさん。今年の5月の中頃から、足を引きずって元気がなくなってきたそうです。
動物病院でレントゲンなどの検査をしたところ、足首の関節炎と腰椎に問題がありそうということで、ビタミン剤と消炎剤を処方していただいたとのこと。
一週間ほどは自力で餌を取れず、手で捕まえて強制的に食べさせたそうです。
その後、上の写真のように持ち直し、元気になるかに思えたのですが、6月に入ってまた食欲がなくなり、体重が減り、自力で動けなくなったそうです・・・
動物病院のレントゲンの結果、脳圧が上がっているかもしれないとのこと。
ちょうど気候の変動が激しい時期でしたから、小さなハムスターにはこたえたのかもしれません。
動物病院のアドバイスで、暑くなりすぎないよう室温をエアコンで常に25℃に保ち、体は冷えないようにヒーターで温めるというかなり難しい温度管理をされたそうです。
子供さんと一緒に床ずれができないようこまめに体位を変えたり、注射器で餌を食べさせたり、一生懸命介護されましたが、どんどん容態が悪くなっていったそうです。
こちらの写真は、一番ひどかった頃です。ちょっとつらい写真ですが、目もふさがり、自力では一歩も動けなくなりました。
毎日手の平に抱いて食べさせますが、体重は減る一方で、どうしたら栄養を取らせてやれるかと日々悩んでおられました。本当にもうダメかと思ったそうです。
6月の終わり頃、「お灸がわりに何かで腰を温めてみては?」とアドバイスさせていただきました。
それが効果があったのかどうかわかりませんが、7月に入ってだんだんよくなり、自力で食べられるぐらいまで回復したそうです。
この写真は7月の始めのものです。なんだか弱っているように見えますが、動けるようになってから痒くて体をかきむしってしまい、こんな姿になったそうで、1ヶ月前に比べると毛艶はずいぶんよくなりました。
最新の写真。毛もだいぶ生えてきて、もうケージの2階まで上れるぐらい元気になりました。動物病院の先生も、「あの状態からここまで復活するのは考えにくい。」とびっくりされたそうです。
こちらに、飼い主さんが介護中にフェイスブックに投稿していた記事を引用させていただきます。
どちらも間違っていないし、たぶん正解は無い。
動物は「自分はこうして欲しい」
所詮ペットを飼うということは人間のエゴだし、
って、
命を預かるのは責任重大。”
今回、こちらの飼い主さんは、見るのもつらい状態になったハムスターを家族みんなで懸命に介護し、元気な姿になるまで回復させました。
でも、もしこのまま回復しなかったとしても、小さな動物の命ととことん向き合ったことは、絶対に無駄にはならなかったと思います。
誰もがこんな風にできるわけではない、かもしれません。
それでも、いつも思いますが、「飼い主さんの手に勝るケアはない」ですね・・・
あ、元気になったのはお灸の効果もあったのかも・・・(ここ、大事!)
腰を温めるのは万病に効きますね!