滋賀ペット治療院の山路です。
主に往診でペットの鍼灸治療をしています。
もう1ヶ月ほど前のことですが、アニマル・コミュニケーターさんのためにお話しするという貴重な機会をいただきました。
アニマル・コミュニケーション。
聞かれたことのある方も多いと思いますが、文字通りテレパシーを使って動物たちとお話をすることです。
動物好きの方なら、子供の頃から一度は「動物と自由におしゃべりがしたい!」という夢をお持ちになったことがあると思いますが、夢ではなく現実に誰でも持っている力なのですね。
今回は、シュンカ・ワカン(デビー・コワン・ハケット)先生の講座を修了されたコミュニケーターさんたちに、「獣医師の目から見たアニマル・コミュニケーション」というお題でお話をさせていただきました。
実は、私自身アニマル・コミュニケーションにはとても興味があり、セッションを受けたことがあります。獣医師として、動物と直接話ができたら痛みや苦しみを理解してあげられるし、こんな素晴らしいことはないと思います。
アニマル・コミュニケーションのメリットはたくさんあります。
動物の気持ち、欲求を理解してあげられること。言葉が話せないため、動作だけで痛みや苦しみを訴える動物たちですが、もう少し具体的にわかれば・・・と誰しもが思うところです。
また、ペットの日々の行動について疑問に思うことを直接聞けるのは飼い主さんにとっても大きな助けになりますね。保護された動物など、新しい環境に不安を感じている場合などもお互いに安心する助けになるかも知れません。
では、アニマル・コミュニケーションのデメリットはあるのでしょうか。
私は、一番のデメリットはついつい飼い主さんがアニマル・コミュニケーションに頼りすぎてしまうことだと思います。
ペットの一番の理解者は飼い主さんであり、毎日の暮らしの中で好きなもの・嫌いなものや、訴えかけていることなど、一緒に生活していると言葉がなくてもわかってくることがたくさんあります。
飼い主は、日々の丁寧な観察により自分のペットのことを理解しなければなりませんが、やはり「言葉」があるとそれに頼ってしまいがちです。
この日お話しさせていただいたアニマル・コミュニケーターさんたちが口を揃えて言われたのは、「アニマル・コミュニケーションは人と動物の架け橋であり、人と動物のより幸せな関係のために活用して欲しい」ということです。
では、ペットの幸せって何でしょうか。
犬も猫も、人と毎日暮らす中で多くの同じような「喜怒哀楽」を共有します。
感情の部分は人も動物も同じで、そこには動物の種による違いはないと思います。
一方、犬には犬の、猫には猫の本能や習性に基づく好きなもの・嫌いなものがあり、何をしているときに嬉しいか、どんなことが怖いのかは人間とは違います。
そこをはき違えて人間の喜ぶものを押しつけたり、人間が大丈夫だからとペットにも我慢を強いたりしてしまっていないでしょうか。
人とペットの幸せな関係は、飼い主さん自身が犬猫について深く勉強し、その本能や習性に応じた欲求を満たしてあげるのが一番重要です。
そのうえで、アニマル・コミュニケーションを上手に活用して、よりご自分のペットとの絆を深めていくことができれば最高ですね!
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もし、この中のどれかがあてはまるなら・・・
- シニアになったペットにずっと健康でいて欲しい。
- 最近うちのペットは足腰が弱くなってきた。
- 保護犬、保護猫を迎えたけど、どんなケアをしていけばいいだろう。
- 世間で噂のローラー鍼やお灸に興味がある。
- 自分のペットを楽にするために何かしてあげたい。