滋賀ペット治療院の山路です。
主に、往診で犬猫の鍼灸治療をしています。
こちらは、先日お伺いしたビーグルさん。
16歳になり、足腰に少し不安が出てきたということで、体調を整えるために鍼治療を依頼してくださいました。
ところが、こちらのビーグルさん、とても16歳とは思えないほどピカピカなのです。
毛づやがいいのはもちろん、目もきれいで、動きも軽やか。
二年ほど前に一度激しい嘔吐があり、動物病院で検査を受けたけど特に異常はなく。
今も元気食欲あり、たまに戻すことがあるようですが、若々しくて健康そのものです。
鍼治療のあとしばらく飼い主さんとお話ししていて、その秘密を見てしまいました。
ビーグルさんはおもむろに庭に出ると、天気がよくて屋外は30℃もあろうかという気温の中、芝生に寝転がってひなたぼっこを始めたのです。
しばらく横になってから部屋に戻ってきたのですが、体を触ってみると熱々になっていて、
「こんなに熱くなって熱中症は大丈夫?」と思わず声をかけたほど。
ところが、その後は今度は玄関の涼しいところに寝転がって、体を冷やし始めたのです!
これって、もしかして、サウナなのでは・・・?
飼い主さんのお話では、もう何年も前から庭に出て温まっては玄関で体を冷やすというのを繰り返しているそうです。
つまり、このビーグルさんのピカピカの体は、この独自に編み出した「サウナ健康法」のおかげなのではないでしょうか!?
サウナも熱々の蒸気の中でがまんしたあと、水で冷やして・・・を繰り返しますよね。
これによって血行がよくなるという健康法です。
このビーグルさんはたぶんこれが気持ちがいいということがわかって、誰に教えられたわけでもないのに自分でサウナ状態を作っていたんですね。
もちろん、全てのワンちゃんにこれが当てはまるわけではないと思います。
もしかすると、ハイシニアになると自分で暑い・寒いがわかりにくくなり、日向でずーっと温まったままであったり、逆に冷たくなっても気づかずに涼しいところに寝てしまうかも知れません。
このビーグルさんの場合は、自分で調節できているというところが大事です。
そして、血行をよくするためには何よりも「冷えすぎ」がよくないということだと思います。
夏だからといって、エアコンの効いた部屋に一日中いるのは特にシニアには冷えが強すぎる場合があります。
夏でもきちんと運動をさせたり、寝たきりの子だったらたまには日向ぼっこさせたりするほうが、涼しい部屋にずっと居続けるよりも体にはいいのではないでしょうか。
また、夜にはお灸をしてあげるのも冷えの解消にはいいですよ!
猫も家の中であちこちに暖かいところ・涼しいところを見つけて、自分で気持ちよく過ごせるように調節していますね。
もしかしたら、これも猫的サウナ健康法なのかも・・・