滋賀ペット治療院の山路です。
主に往診でペットの鍼灸治療をしています。
DM(脊髄変性症)のコーギーさんの往診に行ってきました。
DMは、脊髄の神経が徐々に変性していく進行性の病気で、シェパードに多いとされている遺伝性の疾患です。日本ではウエルシュ・コーギーに多く見られることが知られています。
この病気にかかると後ろ脚から麻痺が始まり、だんだん前脚の方にも進んでいきます。最終的には立てなくなり、呼吸困難などで死亡します。
現在のところは有効な治療法はなく、理学療法やサプリメントなどで進行を遅らせることが主な治療になります。
したがって、鍼治療も完治を目指すものではなく、少しでも神経や脚に刺激を与え、進行を遅らせたり血行を促進したりすることが目的となります。
DMになってしまったらどうしたらいいのでしょうか。飼い主さんには本当にすることは何もないのでしょうか。
DMのコーギーさんのケアをされている飼い主さんは大勢おられますが、皆さん少しでもワンちゃんが楽になるようにいろんな工夫をされています。
車椅子での運動もその一つで、DMのワンちゃんには積極的な運動が有効とされています。
また、自力で動かせなくなった脚はどうしても筋力が落ち、血行も悪くなります。これを解消するのが鍼灸の出番です。
特にお灸は、飼い主さんが自宅でできて、とても効果があり、ワンちゃん自身が気持ちよくなるため、精神的にもリラックスできるのでオススメです。
こちらのワンちゃんも、お灸やマッサージですっかりリラックスし、私の膝の上に頭を乗せてうっとりした表情になりました。
DMになっても、飼い主さんの手でできることはたくさんあります。
もし一人でお悩みでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。