滋賀ペット治療院の山路です。
主に往診でペットの鍼灸治療をしています。
犬の膝蓋骨脱臼、いわゆる「パテラ」と呼ばれる病名についてはお聞きになったことのある方が多いと思います。
これは、膝蓋骨=膝のお皿の部分がはずれてしまう病気です。
日本では小型犬が多く、特にトイプードルやチワワなどでは、生まれつき骨が弱かったり膝の関節が甘い子が多くいます。
軽度な場合はほとんど無症状で、ときどき膝がはずれるけどケンケンして自分ではめて、また歩く・・・という子もいますよね。
膝蓋骨脱臼を予防する
生まれつきではなくても、高いところから飛び降りたり、スポーツをしたり、様々な原因で膝のお皿ははずれることがあります。
犬の膝蓋骨はもともと人間や猫などと比べても小さく、お皿をはめている膝の関節も浅めにできていますので、ちょっとしたことではずれやすいのだとも言えます。
膝蓋骨脱臼は、症状の度合いによってグレード1〜4まであり、重度のものになると手術で修復した方がいい場合もあります。
軽度の場合でも、頻繁にはずれたりはめたりを繰り返すことで、膝の関節に炎症が起きたり脚そのものが曲がってしまったり、それをかばって歩くために体の他のところにも歪みや痛みが生じます。
膝蓋骨脱臼を予防するために、特に先天的にその傾向の強いワンちゃんは、小犬の頃から運動により脚に筋肉を付けること、マッサージなどで血行をよくすることが薦められます。
運動も、あまり足腰に大きな負担をかけないよう、適度な負荷のかかる運動が必要です。
よくあるのは、
- オスワリと立つことを繰り返す
- ハイハイのポーズをさせる
- バランスボールで後ろ脚にきちんと体重が乗るように立たせる
- ちょっと高めの台に前脚をかけて体幹を鍛える
などの運動です。
また、若い頃はいいのですが、年齢と共に筋力は衰えますので、年を取っても自分の足で歩けるよう、運動をさせることは大切です。
膝蓋骨脱臼には鍼治療も効きます
膝蓋骨脱臼になぜ鍼治療が効くのでしょうか。
それには、3つの理由があります。
- 膝周りの筋肉が硬くならないよう緩める効果があること。
- 無意識に膝をかばうことで起きる体のゆがみを治すこと
- マッサージとの併用で血行をよくし、筋肉を柔らかくすること。
手術までは必要としないが、ほっておくといろいろな症状が出やすい膝蓋骨脱臼。
若い犬には鍼なんて必要ない・・・って思わず、定期的なメンテナンスとして受けてみる価値はあると思います!
もし、この中のどれかがあてはまるなら・・・
- シニアになったペットにずっと健康でいて欲しい。
- 最近うちのペットは足腰が弱くなってきた。
- 保護犬、保護猫を迎えたけど、どんなケアをしていけばいいだろう。
- 世間で噂のローラー鍼やお灸に興味がある。
- 自分のペットを楽にするために何かしてあげたい。